11月10日(木) プログラム

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9:15-9:20鈴木譲(阪大) 開催趣旨・本日の予定
9:20-10:00本村陽一(AIRC)基調講演:「ビッグデータを活用した確率的潜在構造モデリングと次世代人工知能技術への応用」 確率的構造モデルであるベイジアンネットに確率的潜在意味解析(PLSA)を組み合わせることで、 購買履歴や行動履歴などの現象を観測したビッグデータから確率モデルを構築し、その社会現象の予測や 確率推論によるシミュレーションを実行できる。この確率的潜在意味構造モデリングの産業応用として、 これまでに多くの共同研究や現在、NEDOプロジェクトとして進められている次世代人工知能技術研究開発 などでの取り組み、事例と課題について紹介する。
Part 1: 人工知能の飛躍にむけて (司会: 磯崎隆司)
10:00-10:40武田秀樹 (FRONTEO) 「機械学習をコアバリューとしたビジネスアプリケーション」 人工知能(AI)に関する認知が一般に広がり、多様な分野でAI利用の気運が高まっているが、ビジネスの現場で実際に利用できるAIアプリケーションは多くない。株式会社FRONTEO(旧称:UBIC)は、自然言語処理・機械学習を用いたAIアプリケーションを独自開発し、それを活用した「ビジネスで使えるサービス」を幅広い分野で提供している。本講演では、産業界におけるAI応用ニーズと弊社の製品・サービス導入事例を中心に、AIビジネスにおける社会実装の実例を紹介する。
(10分休憩)
10:50-11:30山川宏 (ドワンゴ) 「汎用性の創発を脳に学ぶ」 脳は、多数のニューロンが構成される局所的なネットワーク、さらにはそれらをつなぎ合わせた帯域的なネットワークにおいて構成される、階層的なネットワーク構造をもつ。そして、静的なネットワーク構造上において神経活動の動的なネットワークが賦活することで、脳内に分散されて蓄積された知識が柔軟に組み合わされることにより、多種多様な認知活動を生じさせていると考えられる。そして、これが今後の人工知能研究における重要テーマである、知能の汎用性にヒントを与えうる可能性について述べる。
11:30-12:10森永聡 (NEC) 「ビッグデータ分析事業の四つの波」 これまで、大量データの分析に基づくビジネスは、@過去や現在を整理して記述する「見える化」、A見えない情報を推定する「予測分析」、Bどうすればよいかを指南する「意思決定」、と高度化が進んできました。本講演では、AとBの例として、我々が独自技術により取り組んできた「大規模予測システム」と「予測型意思決定最適化技術」を紹介するとともに、今後Bの「意思決定」が世に広く普及する際に必要となる、CWin-Win機会を発見・創出する「意思調整」に関する動向をご紹介いたします。
12:10-12:50加藤典司 (富士ゼロックス) 「非構造化データを対象とする知的情報処理」 仕事の現場で日々発生している情報の殆どは、計算機による取り扱いが難しいテキスト、画像、動画、音声などの非構造化データであり、電子化されている情報だけでもその80%が非構造化情報である。我々は非構造化データを分析の対象とするために、機械学習を用いてテキストや画像から所望の情報を抽出して分類、クラスタリングする技術の研究を行っている。このように非構造化データを整理、分類することにより、数値データなどの予め構造化されているデータと同様に分析の対象とすることが可能となる。講演では「企業内データ」「顧客接点データ」「オープンデータ」の三種のカテゴリをデータ分析の対象とした事例を紹介すると共に、今後の方向として、分析のみならず取るべき行動を示唆し、ワーカーをサポートする知的処理実現への取り組みについて議論する。
(昼食)
Part 2: 確率的グラフィカルモデルの実践 (司会: 本村陽一)
14:20-15:00佐藤泰介 (AIRC) 「確率プログラミング言語へのいざない」 統計的機械学習の中心である確率モデルは複雑化するにつれ、構築・検証が困難になる。 この問題を解決するのもとして欧米では確率プログラミング(probabilistic programming)が 発展しつつある。確率プログラミングはベイジアンネットの自然な発展形であり、講演では 日本で開発された論理型の確率プログラミングシステムであるPRISM2.2を使いつつ、その概要を説明する。」
15:00-15:25佐藤匡 (ビットフォレスト) 「ウェブアプリケーションファイアウォール(WAF)サービスにおけるベイジアンネットワーク実用事例」 大規模情報セキュリティシステムにおけるベイジアンネットワーク実用例の紹介。2016年現在、日本国内において1700を超えるウェブサイトに導入されているWAF(ウェブアプリケーションファイアウォール)サービス、Scutumでは、攻撃を検知する技術の中核においてベイジアンネットワークを採用しています。本サービスの開発者より、ベイジアンネットワーク導入に至るプロセスや実運用に乗せてからの成果を報告します。現場のエンジニア、プログラマの視点からベイジアンネットワークがどのように捉えられているか。また、どのように実装を組み込んでいるのかなどについてもご紹介します。
15:25-15:45野守耕爾(有限責任監査法人トーマツ)「データマイニングにおける人工知能技術の応用とその設計の検討 〜確率的グラフィカルモデルでテキストデータはこんなに価値が出る〜」 人工知能技術コンソーシアムに設置した「データマイニングワーキンググループ」では、企業におけるデータ分析の課題を整理し、それに必要なデータ加工、分析手法・ツールの選択、可視化、考察のポイントといった「分析設計」を参加者と共に検討しノウハウを共有する活動を進めている。本発表ではビジネスコンサルティングを手掛ける企業が実施しているデータマイニングの事例として、観光地の口コミというテキスト情報のビッグデータにPLSA(確率的潜在意味解析)やベイジアンネットワークを応用することで、地域の観光マーケティングを効果的に検討できるアウトプットが生まれることを紹介する。
15:45-16:05◯安松健(オージス総研) 、坂本和夫(広島大学)、道田 奈々江(マツダ)、櫻井瑛一(AIRC)、本村陽一(AIRC) 「行動観察と確率的グラフィカルモデリングによる顧客理解技術〜コトづくりのための実践〜」 行動観察やインタビューなどの定性調査分析で得た知識を、 どのように確率的グラフィカルモデリングに活用するのか。 ベイジアンネットワークをマーケティング現場で活用する場合、 どのようなデータを使い(変数選択)、どのように学習させ(構造仮説づくり)、 構築モデルからどう解釈し、どのようにモデルの精緻化を行い、 現場の問題解決に適用していくかの知識が必要になる。 定性的アプローチと定量モデリング、 それぞれの手法で抽出した知識を融合させ推進した事例を紹介する。
16:05-16:25豊田俊文(東急エージェンシー) 「産総研人工知能技術コンソーシアム 〜 AIツールの活用と実践のための共創アプローチ〜 」 産総研人工知能技術コンソーシアムは人工知能技術の利活用、発展のため ユーザーサイドの共創的アプローチを実践する場として構想され、現在 50社近い会員企業と、7つのワーキンググループで活動を行っている。 コンソーシアムの活動とそこで利用できるAIツールの概要を紹介する。
(10分休憩)
Part 3: パネル討論: グラフィカルモデルは、データ分析の主役になりうるのか (司会: 鈴木譲)
16:45-17:45 鈴木(司会)、本村、森永、山川、加藤、佐藤泰介、佐藤匡 ベイジアンネットワーク(BN)やマルコフネットワーク(MN)は、 多変数の確率を扱う一般的な枠組みなのに、 現状なぜあまり多く使われていないのか。 ディープラーニングや他の先端のAIと同列に扱われるようになるには、 どのような努力が必要か。 このような議題を、BNの専門家と、一般のAIの専門家の間で議論する